MEMSセンサ
2024年9月11日
産業機器向けクローズドループ加速度センサ AXO314の量産
TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、Tronics AXO®300加速度センサシリーズの新製品を発表します。TronicsはAXO315(航空機用)、AXO305(陸上・海上測位システム用)、およびAXO301(鉄道用・傾斜測定用)に加え、大きな衝撃や振動に曝される産業機器向け高性能デジタルMEMS加速度センサAXO314(測定レンジ ±14 g)を発売します。
AXO314は優れた直線性と耐振動性を備えた独自のクローズドループ方式を採用することにより、従来の高価で大きなタクティカルグレードの水晶の加速度センサに代わり、小型で低消費電力、コストパフォーマンスの高い、デジタルの加速度センサを提供します。
また、AXO314は1年間の複合バイアスの再現性が1mg、バイアス不安定性が4μgであり、過酷な環境で高い安定性と信頼性が要求されるダイナミック・システム用の頑丈で小型、高精度の加速度センサです。
Tronicsの高安定MEMSジャイロGYPRO®4300(熱特性に優れたJリード・パッケージおよび24ビットSPIインタフェース)と組み合わせることにより、AXO314は陸海空の測量・地図作成アプリケーションや、航空機・車両のGNSS支援測位システムで使用される多軸タクティカルグレードのIMUおよびINSに組み込むのに理想的な候補となります。
AXO314はデュアルユース輸出規制に分類されておらず、REACHおよびRoHS規格に準拠しています。さらに、高性能MEMS慣性センサ製品ポートフォリオの全製品と同様に工場出荷時に校正済みであり、温度範囲全体で高精度の出力を提供します。取得データそのものの出力も選択できるため、お客さまは独自の補正も可能です。
AXO314の量産は2024年5月に開始しています。Tronicsもしくは専門の流通チャネルを通じてサンプリング用または評価用に入手可能です。AXO314については、2024年9月24日~26日にドイツのシュトゥットガルトで開催される測量・地図作成アプリケーションの世界的イベントであるIntergeo 2024のTronicsのブース(G1.074)において初披露します。
本文および関連する画像はwww.tdk-electronics.tdk.com/ja/240920 からダウンロードできます。
特徴とアプリケーション
主な用途
- 航空機および車両のGNSS支援ナビゲーションおよび測位用のIMUとINS
- 航空測量および地図作成
- 採掘機器の測量および掘削ガイダンス
- 軌道形状測定システム用IMU
主な特長と利点
- 測定レンジ ±14 gの単軸加速度センサ
- 1年間の複合バイアスの再現性:1mg
- 振動排除:20μg/g²
- 温度に対するバイアス:0.5 mg
- ノイズ密度:15μg/√Hz
- 温度範囲:-40°C~+85°C
- 工場出荷時に温度校正済み
- 密閉セラミックSMD 28ピンJリード・パッケージ
- デュアルユース輸出規制対象外
- REACHおよびRoHS規格に準拠
語彙集
- g:標準重力(9.806 m/s²