TDK Electronics

スマート多層窒化アルミニウム(AlN

基板とパッケージ

スマート多層窒化アルミニウム(AlN)

お客様の製品ソリューションの最も高い出力密度を実現

TDKの新しいスマートなAlN多層基板とパッケージは、電力密度、放熱性、信頼性、および最もコンパクトな回路設計で、高出力デバイスの限界を押し広げています。


窒化アルミニウムセラミックス

 aln

窒化アルミニウムの主な特徴は、他のセラミックスや基板材料と比較して高い熱伝導率と、シリコンと同等の優れた熱膨張係数です。

  • 効率的な放熱と優れた絶縁特性 
    最大180 W/m・Kの熱伝導率
  • シールド内蔵によるEMI放射の低減
  • 多層設計:より小型でコンパクトなパッケージおよび基板  
    顧客ごとの基板および3Dパッケージ設計
    AlN内部で最大15層の内部回路設計が可能

主なメリットの詳細

 Benefit 1 Pic

効率的な放熱と優れた絶縁特性

  • AlNは180 W/m Kという非常に高い熱伝導率を有しています
    Al₂O₃(酸化アルミニウム)やSi₃N₄(窒化ケイ素)などの他の標準的な材料と比較すると、AlNは同じ熱出力を伝達するために、基板サイズを5分の1から12分の1程度に小型化することができます。
  • SiC、GaN、標準Siとの優れた互換性
    窒化アルミニウムの熱膨張係数は、SiC、GaN、標準Siの熱膨張係数にとても近いです。これにより、これらの材料同士を機械的・熱的に、長期間にわたって接合するのに適しています。
 Benefit 2 Pic

シールド内蔵によるEMI放射の低減

  • 基板内部での直接的なEMI対策
    多層構造を活用することで、EMIシールド層を基板内部に直接設計することができます。
  • 外部でのフィルター設計での労力を最小限に抑える
    EMIが発生する場所にシールドを施すことで、外部フィルターの使用を最小限に抑えたり、完全に不要にしたりすることができます。
 Benefit 3 Pic

より小型でコンパクトなパッケージおよび基板

  • 高電力密度、専有面積の縮小、ループインダクタンスの最小化を実現する多層構造
    AlN基板またはパッケージ内では、最大15層までの内部回路設計が可能で、フットプリントとループインダクタンスを最小化できます。これにより、レイアウトの最適化と電気的接点の短縮が可能になります。
  • スイッチング周波数を最大限に高め、システムコストを最小限に抑える
    電気回路が短くなると、寄生効果が大幅に減少し、より高いスイッチング周波数が可能になります。その結果として、より小型の受動部品を使用でき、システムコストを削減するという利点があります。

放熱と専有面積

セラミック基板の標準的な材料には、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウムがあります。これらの基板の大きな違いのひとつは熱伝導率です。例えば、温度差150℃、電力16.5Wの熱源を使用した場合、必要な設置面積に大きな違いがあることが分かります。

Al₂O₃

 Heat 1 ALO Pic

Si₃N₄

 Heat 2 SiN Pic

AlN

 Heat 3 ALN Pic

3mm、セラミックの厚さ1mm、銅の上下のガルバニック/仕上げが0.1mmの条件で行ったシミュレーションでは、AlNSi₃N₄Al₂O₃の異なる熱拡散の挙動を観察できます。熱伝導率の高いAlNは、球状方向で非常に局所的な熱放散を行います。一方、Si₃N₄Al₂O₃のような熱伝導率の低いセラミックは、発生した熱が幅分散し、熱滞留している様子がわかります。Al₂O₃の場合、熱はまず熱伝導率が優れている銅層内で水平方向に伝達され、限界に達した時点で初めてセラミック側の垂直方向に放熱します。これはAlNの結果とは対照的です。


 Footprint Pic

この物理的特性により、AlNは他の基板よりもはるかに小さな専有面積を実現します。

  • Si₃N₄と比較して5分の1
  • Al₂O₃と比較して12分の1のサイズです。

専有面積が小さくなることで、ループインダクタンスが低減します。その結果、より高い周波数で動作させることが可能となり、より小型の受動部品を使用できるようになるため、システムコストを削減できます。


パワーエレクトロニクスを次のレベルに引き上げる機能

ワイドバンドギャップ半導体(WBG)は、パワーエレクトロニクス分野において効率、電力密度、小型化における新たな時代を切り拓きました。これらの機能を回路に組み込むためには、高性能なスマート基板が不可欠です。


トータルコストの削減

 Chart

SiCとAlNを組み合わせることで、標準的なSiCの構造に比べてシステムコストを約12%削減し、Siの構造に比べて約26%削減することができます。

  • •    筐体の小型化
    •    熱管理の負担軽減
    •    EMIフィルタリングの開発負担軽減
    •    スイッチング周波数が高いため、受動部品が小型化
     

当社のホワイトペーパーでAlN基板について詳しく知ろう!

 Whitepapers Pic

パワーエレクトロニクスでは電力密度が上昇しており、損失密度も上昇しています。TDKは、多層窒化アルミニウム基板により、この課題に2つの側面から取り組んでいます。しかし、このセラミック基板にはさらに多くの利点があります。

パワーエレクトロニクス用のこの新しい基板が、いかにして最高レベルの電力密度を可能にするアプリケーションを実現するのか、このホワイトペーパーで詳しくご覧ください。

 

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多くの業界に適しているスマート多層窒化アルミニウム基板

当社のAlNパッケージおよび基板は、以下の用途に最適です。

 Power Electronics
 Traction Inverters
 VCSEL modules
 PV inverters
 High-power converters
 High-power LEDs
 Automotive xEV
 AR-VR optical engines

材料特性

 

セラミックス 単層または多層窒化アルミニウム(AlN
25℃における熱伝導率170-180 W/m⋅K 
引張応力限界(曲げ強度)450-500 MPa 
ヤング率320 GPa 
熱膨張係数4.7 ppm/K 
誘電率~ 8.7 
体積抵抗率(200℃)1013 Ω cm
絶縁耐力/絶縁破壊電圧>30 kV/mm 
損失係数(tan δ)2.0 ⋅ 10-4 

デザインルール

 Design Rules Pic

AlNデザインルール

お客様の個別の窒化アルミニウム基板やパッケージのカスタマイズ設計に際して、開発サイクルを最小限に抑え、より迅速な製品リリースを実現するための設計ルールをいくつかご用意しています。

PDF - 683.5 KB ダウンロード

AlNの概要


TDK – あなたの信頼できるパートナー

専門知識

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技術

  • · 当社は、半導体および電力業界向けに、多層(およびモノリシック)の顧客専用窒化アルミニウム(AlN)パッケージおよび基板を開発しています。
  • · この開発品は、ワイドバンドギャップ半導体、面発光レーザー(VCSEL)、およびLEDメーカーが、より高い電力密度でより小型の製品を設計することを可能にするセラミック基板です。

生産

  • · これらの顧客専用に開発されたAlN設計は、ヨーロッパの同一工場で直接生産および製造されます。
  • · この工場では、大量生産のための全工程チェーンおよびインフラストラクチャを含んでいます。

エンジニアリング

  • AlNパッケージ&基板は、従来の製品ではなく、それぞれシステムやソリューションを提供するサービスです。
  • 迅速かつ簡単な設計のための設計ルールを提供します。
  • エンジニアのチームがあり、設計を最適化し、最高の電力/コストソリューションを引き出します。

ヨーロッパの品質

 Quality Pic

TDKは受動部品のマーケットリーダーです。NTCサーミスタやセラミックコンデンサを搭載したパワーモジュールの実装や最適化も可能です。

すべてを一手に引き受け、ヨーロッパの中心で生産・開発されたものをテスト、検証し、次のステップに進める準備を整えます。


お問い合わせ

窒化アルミニウムセラミックにご興味をお持ちですか? ご使用用途について簡単にご説明ください。当社の窒化アルミニウムの専門家が喜んでお手伝いいたします。

 

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aln [at] tdk.com

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