NTC突入電流リミッタ: 突入電流を制限する高信頼性のNTCサーミスタの ラインアップ拡大

TDK株式会社（社長：上釜 健宏）は、EPCOSブランドの突入電流防止用NTCサーミスタのラインアップを拡大し、「P27」を追加したことを発表します。ディスク径27 mm、リードピッチ7.5 mmの大径タイプである今回の製品が新たに加わることで、産業エレクトロニクス向け大型NTC 突入電流リミッタのラインアップがさらに充実します。「P27」シリーズ（B57127P0*M301）は高密度材料の採用により、ディスク厚が7 mm以下と、高容積効率かつ高性能な設計を実現。また、安定性と信頼性にきわめて優れた電気特性を特長とします。定格抵抗値が0.5 Ω～10 Ω （周辺温度25℃）、最大30 Aまでの大電流に対応します。

NTC 突入電流リミッタは、モータやインバータの始動時に発生する突入電流を制限するもので、接続されている回路を保護するために用いられます。回路に挿入するだけで突入電流を制限することができるという手軽さが特徴です。本製品は導通時の抵抗値がきわめて低いという特徴があり、直流、交流のいずれの回路でも電力損失がきわめて小さく、動作時の消費電力の低減に貢献します。
従来から提供しておりますICLシリーズの「P11」及び「P13」はモータやインバータに広く採用され、電気掃除機やエアコン、プリンタなどの一般的な用途から産業用機器まで幅広く使用されてきました。今回ラインアップを拡充する大径タイプの「P27」シリーズは、さらに大型の電気モータやインバータ、あらゆる種類の大容量電源、さらには溶接機やプラズマ切断機といった大電流の産業機器への搭載に最適です。

「P27 」シリーズはコーティングにUL 94 V-0に適合する、難燃性材料を採用しております。また、RoHS指令対応、UL規格取得製品です（E69802）。

主な用途

• 大型電気モータやインバータ、大容量電源全般
• 溶接機やプラズマ切断機

主な特長と利点

• 高密度材料の採用により、ディスク厚がわずか7 mm以下と、小型かつ高性能な設計
• 安定性のきわめて高い電気特性
• 難燃性コーティング（UL 94 V-0適合）
• UL認証取得（E69802）
• RoHS指令対応

主な特性

* 25 °Cで50時間
** 1000時間（IEC 60539-1準拠）

製品の詳細情報は www.epcos.co.jp/ntc_iclで参照できます。

TDK株式会社について

TDK株式会社（本社：東京）は、各種エレクトロニクス機器において幅広く使われている電子材料の「フェライト」を事業化する目的で1935年に設立されました。
主な製品としては、各種受動部品※（製品ブランドとしてはTDK、EPCOS）をはじめ、電源、HDDヘッドやマグネットなどの磁気応用製品、そしてエナジーデバイスやフラッシュメモリ応用デバイス等があります。アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、現在、情報通信機器、コンシューマー製品、自動車、産業電子機器の分野において、電子部品のリーディングカンパニーを目指しビジネスを展開しています。
2015年3月期の売上は約1兆800億円で、従業員総数は全世界で約88,000人です。

※主な製品は、コンデンサ（積層セラミックコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、フィルムコンデンサ）、インダクタ、フェライトコア、高周波部品、センサ、ピエゾおよび保護部品等です。