EMC対策製品
2021年8月31日
0403形状、高特性の薄膜コモンモードフィルタの開発と量産
- 高減衰・高速信号伝送対応のシリーズ製品をラインアップ
- 薄膜工法を活かし既存製品と比較し面積比58%小型化・重量比56%軽量化を実現
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、モバイル機器用に小型・軽量化した薄膜コモンモードフィルタ「TCM0403Mシリーズ」(L: 0.45 × W: 0.3 × H:0.23 mm)を開発し、2021年8月より量産することを発表します。 本製品は、高いコモンモード減衰特性により外部からの侵入ノイズを低減し無線信号の受信感度を向上させます。
スマホをはじめとする無線の多機能化が進んでいるモバイル端末やウェアラブル機器等は、機器内部からの発生ノイズが無線信号を劣化させています。信号の受信感度の低下や外来ノイズによる機器の誤動作を未然に防止することが重要です。
本製品は、既存製品のTCM0605シリーズ(L: 0.65 × W: 0.5mm)と比較し、面積比58%と小型化を実現することで、これまで搭載することが困難であった極小スペースへの部品搭載が可能となります。また小型サイズながら、当社独自のファインパターン技術の向上、設計の最適化を図ることで既存製品同等の高いコモンモード減衰特性を実現するとともに、高速信号伝送に対応可能なディファレンシャル伝送特性を実現しています。また、良好なモード変換特性を有するなど、その他の諸特性もユーザーニーズに配慮した設計としました。
TDKでは、今後もUSB、MIPI、HDMI等の高速差動信号ライン用コモンモードフィルタのニーズに沿った豊富なラインアップでお客様の多様なご要望に応えてまいります。
用語集
- モード変換特性:ディファレンシャルーコモンモード変換特性(Scd21)
主な用途
- ウェアラブル機器、スマートフォン、タブレット端末、などのモバイル機器における高速差動インタフェース(USB、MIPI 、HDMI など)
主な特長と利点
- 小型サイズ L:0.45 × W:0.3 × H:0.23mmで省スペース化
- 既存製品と比較し面積比で58%小型化、重量比で56%軽量化
- 高コモンモード減衰、高速信号伝送対応、かつ良好なモード変換特性(Scd21)
主な特性
製品名 | コモンモード 減衰量 [dB] typ. | 直流抵抗 [Ω] /1 line | 定格電流 [mA] max. | 定格電圧 [V] max. | 絶縁抵抗 [MΩ]min. |
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TCM0403M-120-2P-T210 | 21@2.4GHz | 1.0 ±30% | 50 | 5 | 10 |
TCM0403M-350-2P-T210 | 28@5.0GHz | 2.0 ±30% | 50 | 5 | 10 |