TDK Electronics

インダクタ

2025年7月1日

車載電源回路用薄膜インダクタの開発と量産

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  • 従来品比較で定格電流+16%を実現
  • 従来品比較で直流抵抗は31%低減
  • 150°Cの高温環境下で使用可能な高信頼性

TDK株式会社(社長:齋藤 昇)は、車載電源回路用の薄膜インダクタ 「TFM201612BLEAシリーズ」(L2.0mm×W1.6mm×H1.2mm)を開発し、2025年7月より量産を開始したことを発表します。

近年、電気自動車や安心安全な運転を支援するADASの普及に伴い、車載電源回路用インダクタの需要は増加しています。燃費向上や省エネ化のために高効率な電源回路が必要とされているため、低損失で高効率なインダクタの開発が進んでいます。電源回路用インダクタはECUの限られたスペースに搭載されるため、小型化も求められます。また、過酷な高温環境下での使用に耐えうる高信頼性も重要です。

本製品は、同じサイズの従来品TFM-ALMAシリーズと比較して、定格電流は16%高い5.6A、直流抵抗は31%低減した22mΩで業界最高水準*の電気特性を実現しました。(インダクタンス0.47μH比較時)これにより、従来品と同じ実装面積で大電流用途に対応し、かつ低損失で高効率な電源回路の機能向上に寄与します。また、車載用途の高温環境下での使用を想定した製品設計により、動作温度範囲の上限が150°Cの高信頼性インダクタです。

今後も当社は、車載用電源回路の多様なニーズに対応した独自の材料設計と構造設計により、薄膜工法以外の巻線工法、積層工法とあわせて総合ラインアップの拡充を図り、車載電源回路の品質向上に貢献して参ります。

* 2025年7月現在、TDK調べ

特徴とアプリケーション

主な用途

  • 各種車載用電源回路ADAS、xEV、車載カメラモジュール、セルラーV2X
     

主な特長と利点

  • 従来品比較で定格電流+16%を実現し大電流用途に対応
  • 従来品比較で直流抵抗を31%低減し低損失で高効率な電源回路に寄与
  • 150°Cの高温環境下で使用可能な高信頼性

     

語彙集

ADAS:Advanced Driver-Assistance Systemsの略称。先進運転支援システム。
ECU:Electronic Control Unit の略称。車両システムを制御する電子回路


 

主要データ

製品名

インダクタンス
[μH] @1MHz

定格電圧[
V] 

直流抵抗
[mΩ] max.
Isat.
[A] max.
Itemp.
[A] max.

TFM201612BLEAR33MTCA

0.33±20%

20

17

6.7

5.3

TFM201612BLEAR47MTCA

0.47±20%

20

22

5.6

4.4

定格電流:IsatおよびItempのいずれか小さい方の値です。
Isat: インダクタンス変化率に基づく場合(初期L値より30%低下)
Itemp: 温度上昇に基づく場合(自己発熱による温度上昇40°C)

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