ESD/サージ保護デバイス
2019年8月20日
車載用Ethernet向けチップバリスタの開発と量産
- 高精度な積層技術による低容量および狭公差品の実現
- 小型形状:L:1.0 x W:0.5 x T:0.5 mm
- 温度特性は150℃まで対応
- 車載規格のAEC-Q200に準拠
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、車載用のEthernet向けチップバリスタの新製品(製品名:AVRH10C101KT1R1NE8)を開発し、製品ラインナップを拡大したことを発表します。本新製品は、高精度な積層技術により静電容量範囲1.1 ± 0.3pFを実現しました。製品サイズは1005サイズ(1.0 x0.5 x0.5mm)で当社従来品の体積比で75%の小型化を実現しました。
使用可能な温度範囲は-55 ~ +150℃です。また、車載規格のAEC-Q200に準拠しています。
自動車のADAS(先進運転システム)や自動運転では、ECU間の高速・低遅延通信が要求されるため、通信インフラとして車載用のEthernetが使用されております。本製品はECU間の高速通信を阻害することなく車載機器のESD保護を実現します。
今後、さらなる小型化、使用電圧の向上、静電容量範囲の拡大等ラインナップの拡充を図り、多種多様な車載用機器設計に対応していきます。
用語集
- Ethernet:コンピュータや電子機器をケーブルで繋いで通信するネットワーク規格の1つ。
- AEC-Q200:Automotive Electronics Councilの略。車載向け受動部品の規格。
- ADAS:Advanced driver-assistance systems の略。 先進運転支援システム。
- ECU:Electronic Control Unitの略。各種車載用電子制御ユニット。
- ESD:electro-static discharge の略。 静電気放電。
主な用途
- 車載用Ethernet
主な特長と利点
- 高精度積層技術による低容量を実現
- 小型化による省スペース
- AEC-Q200に準拠した高信頼性
- 温度特性150℃対応による使用エリアの拡大
主な特性
製品名 | 外形寸法 [mm] | 最大許容回路電圧 [V] | 静電容量 [pF] | アプリケーション |
---|---|---|---|---|
AVRH10C101KT1R1NE8 | 1.0 x 0.5 x 0.5 | 70 | 1.1 ± 0.3 | Ethernet 1000Base-T1 |