積層セラミックコンデンサ
2020年1月28日
業界初*、車載向け縦横反転型0510サイズで1μFを実現
- ノイズ対策やデカップリングに最適、セットの小型化や部品点数削減に貢献
- AEC-Q200に準拠
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、積層セラミックコンデンサ(以下、MLCC)の新シリーズとして、業界初となる車載向け縦横反転型0510サイズ「CGAE」シリーズを開発し、2020年1月から量産を開始したことを発表します。
本製品は、通常タイプのMLCCと比べて電極方向を縦横90度反転させた構造であり、電流ルートを太く短くすることで、ESL(等価直列インダクタンス)やインピーダンスを低減しました。すでに縦横反転型のMLCCは一般用途向けには幅広く採用されていますが、今回TDKでは業界で初めて車載向けでAEC-Q200に対応しながら、0510サイズ(0.5mm×1.0mm)で1μFという大容量を実現しました。
昨今、自動車の安全性の面でADAS(先進運転支援システム)が益々重要になり、自動運転も視野に入れた高機能化が進む中で、その制御にはパソコンやスマートフォンと同等の性能が必要になっています。特にICの高機能化に伴い、そのノイズ対策としてより多くのデカップリング用MLCCが使われる傾向にあります。また、基板の省スペース化の要求が高まるにつれて、より効果的なノイズ対策製品が求められています。
本製品は、車載製品のノイズ対策やデカップリング用途に有効であり、セットの小型化やMLCCの員数削減に貢献します。また、今後更なる静電容量の拡大等ラインアップの拡充を図り、多種多様な車載用製品へ対応してまいります。
* 2020年1月現在、TDK調べ
用語集
- AEC-Q200:Automotive Electronics Councilの略。車載向け受動部品の規格。
- デカップリング : ICの電源ラインとグランド間にコンデンサを挿入し、負荷が急激に変化した際に一時的に電流を供給して電源ラインの電圧変動を抑制する働きをする。
- ADAS:Advanced driver-assistance systems の略。 先進運転支援システム。
主な用途
- 各種車載用電子制御ユニット(ECU)の電源ラインのデカップリング用途およびノイズ対策
主な特長と利点
- 0510の小型サイズで高い静電容量(1μF)を実現
- ESLが低く員数削減に貢献可能
- AEC-Q200に準拠した高信頼性
主な特性
製品名 | 外形寸法 [mm] | 温度特性 | 定格電圧 [V] | 静電容量 [F] |
---|---|---|---|---|
CGAEA1X7R1H473M | 0.52 x 1.00 x 0.30 | X7R | 50 | 47n |
CGAEA2X7R1E473M | 0.52 x 1.00 x 0.30 | X7R | 25 | 47n |
CGAEA1X7T0J104M | 0.52 x 1.00 x 0.30 | X7T | 6.3 | 100n |
CGAEA3X7T0G104M | 0.52 x 1.00 x 0.30 | X7T | 4 | 100n |
CGAEB1X7T0G105M | 0.58 x 1.10 x 0.58 | X7T | 4 | 1μ |