EMC対策部品MAF1608G
2016年5月19日
オーディオライン用のノイズ除去フィルタの開発と量産
- スピーカーラインに適した高い定格電流1.6A
- オーディオラインに挿入しても音質劣化が無い
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、オーディオラインに挿入した際の音声信号歪みを業界最高水準(無挿入時に対してのTHD+N差: 0%(1kHz/8Ω/1W負荷時))*にまで抑え、且つ高い定格電流を実現したノイズ除去フィルタMAF1608Gを開発したことを発表します。
近年のスマートフォンやタブレット端末では複数の送受信アンテナが近接されており、通信品質が確保し難い状況であるため受信感度対策が重要となっています。一方で、スピーカーなどのオーディオラインは各種アンテナに干渉するノイズ源となります。一般的にはチップビーズなどのノイズ除去部品をオーディオラインに挿入することでノイズ影響を抑制していますが、必要な信号の品質も悪くしてしまう(音質劣化)という弊害がありました。
今回、新たにラインアップを追加したノイズ除去フィルタMAF1608Gは、小型(L: 1.6×W: 0.8×T: 0.8mm)でありながら、低直流抵抗かつ高い定格電流を実現し、大電流が必要なスピーカーラインに最適なノイズ除去フィルタです。TDKが独自に開発した低歪みフェライト材料を使用することで、ノイズ除去部品の挿入弊害であった音質劣化を、ノイズ除去部品を挿入しない時と同等にしました。本製品を使用戴くことで、オーディオIC本来の性能を発揮し音質劣化の無いノイズ対策が可能となります。
* 2016年5月現在、TDK調べ
主な用途
- スマホ、タブレット、ポータブルゲーム機等の音声ライン(イヤフォン、マイク、スピーカー)
主な特長と利点
- 高い定格電流1.6Aでスピーカーラインに適している
- 新開発の低歪フェライト材の採用により挿入時の音声歪みを大幅に低減
- 高減衰特性によりノイズ抑制に効果的
主な特性
製品名 | インピーダンス [Ω]@900MHz | 直流抵抗 [Ω] | 定格電流 [A] | THD+N差 [%]* |
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MAF1608GAD471C | 470 typ. | 0.06 typ. | 1.6 | 0 |
* at 1 kHz, 8 Ω, 1 W