インダクタ
2019年5月28日
スマートフォン用薄膜電源系インダクタの開発と量産
- 直流抵抗を12%低減(従来品比)
- 直流重畳特性を4%向上(従来品比)
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、モバイル機器の電源回路用小型低背タイプの薄膜電源系インダクタ「TFM-ALD」シリーズを開発し、2019 年5 月から量産を開始したことを発表します。
今回の新製品TFM201208ALD-1R0MTCAは、新たに開発した金属材料の採用や製造プロセスの最適化により、従来品「TFM-ALC」シリーズから直流抵抗を 12%低減し、直流重畳特性の改善により定格電流を4%向上しました。特に直流抵抗の低減は、高負荷での電源回路の電力変換効率の改善に寄与します。
本製品は、主にスマートフォンやタブレット等の小型モバイル機器の電源回路に使用されます。これらの機器では、機器の高機能化による消費電力の増大にともない、バッテリーの長時間駆動と電源回路の電力変換効率の改善が重要なテーマとなっており、本製品は直流抵抗と直流重畳特性の改善により、それらの市場ニーズに応えます。
今後は、1.6×0.8㎜等の小型形状のラインナップの拡充を図り、車載用と併せて市場分野別に最適な製品を提供してまいります。
主な用途
- スマートフォン、タブレット端末
- モジュール部品の電源回路等
主な特長と利点
- 従来品と比較し、直流抵抗を12%低減し低損失を実現
- 従来品と比較し、直流重畳特性を4%向上し定格電流アップ
主な特性
製品名 | 外形寸法 [mm] | インダクタンス [μH] | 直流抵抗 [mΩ] max. | 定格電流 * [A] |
---|---|---|---|---|
TFM201208ALD-1R0MTCA | 2.0 x 1.25 x 0.8 | 1.0 | 79 | 2.5 |
* 定格電流:自己発熱による温度上昇に基づく場合(製品表面温度40℃上昇)