TDK Electronics

EMC対策部品、インダクタ

2017年3月21日

車載用樹脂電極ビーズフィルタとインダクタの開発と量産

 Teaser_LG_ja
  • 機械的応力、熱衝撃による製品クラックの抑制
  • 150℃の高温環境に対応
  • AEC-Q200準拠

TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、業界で初めて、車載向けに外部電極に導電性樹脂を用いたビーズフィルタ KMZ1608/KPZ1608シリーズ(外形寸法:L1.6×W0.8×T0.8mm)と、インダクタ KLZ1608/KLZ2012シリーズ(外形寸法:L1.6×W0.8×T0.8/L2.0×W1.25×T1.25mm)を開発し、それぞれ2017年3月より量産を開始したことを発表します。

本製品では、新たに外部電極に導電性樹脂を用いることにより、実装基板の機械的応力によるたわみを原因としたクラックや、温度変化から生じる熱衝撃によるクラックに対する抑制効果を高め、高信頼性を実現しています。

近年、自動走行運転を目的とした自動車の多機能化が進み、ADASの各種ECUにおいては、小型低背で軽量なノイズ対策部品として積層工法のビーズフィルタやインダクタが求められています。従来の積層工法のビーズフィルタおよびインダクタの動作温度保証範囲は-55℃~+125℃でしたが、本製品は上限温度150℃の高温環境に対応しています。その結果、各種ECUへの実装が可能となりました。

TDKは既に樹脂電極品の積層セラミックコンデンサを市場に投入していますが、本製品は、業界初*となる樹脂電極品のビーズフィルタおよびインダクタへの新たな展開となります。

今後、さらに小型サイズ・定数別の各種ラインアップを拡充し、多種多様な車載用機器設計へ対応していきます。

*  2017年3月現在、TDK調べ

用語集

  • 樹脂電極品:通常品の端子電極層はAgの下地電極にCu-Ni-Snの3層めっきで構成されているが、樹脂電極品はAgの下地電極の上に樹脂電極を塗布し、Ni-Snの2層めっきで構成されている。

主な用途

  • エンジンコントロールモジュール(ECM)、各種車載用電子制御ユニット(ECU)
  • 先進運転支援システム(ADAS)
  • 産業機器用各種電子機器

主な特長と利点

  • 外部電極に導電性樹脂を用いることにより、
    ①機械的応力、熱衝撃に対して抑制効果がある。
    ②150℃の高温環境でも使用可能。
    ③基板歪みを発生する実装箇所へ使用可能
  • 150℃の高温対応で、各種ECUへの実装が拡大する。

主な特性

チップビーズ
製品名
インピーダンス [Ω]
@ 100 MHz, ±25%
直流抵抗
[Ω] max. 
定格電流
[mA] max.
-55 ~ +125 °C
定格電流
[mA] max.
+125 ~ +150 °C
KMZ1608
(信号ライン用)
50 ~ 25000.1 ~ 0.8200 ~ 800100 ~ 400
チップビーズ
製品名
インピーダンス [Ω]
@ 100 MHz, ±25%
直流抵抗
[Ω] max.
定格電流
[mA] max.
-55 ~ +85 °C
定格電流
[mA] max.
+125 °C
KPZ1608
(電源ライン用)
30 ~ 10000.015 ~ 0.3800 ~ 5000500 ~ 2000300 ~ 1000
インダクタ
​製品名
インダクタンス
[µH] ±20%
直流抵抗
[Ω] ±30%
定格電流
[mA] max.
KLZ16081.0 ~ 220.15 ~ 2.455 ~ 190
KLZ20121.0 ~ 1000.10 ~ 3.730 ~ 700


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